ページの先頭です

Web Highlights

―生産性改善効果は12.5兆円―
「IT化・デジタル化の効果と課題」に関するリポートを発表

  • リサーチ

みずほ総合研究所経済調査部は、IT利活用による経済効果を独自試算したリポート「IT化・デジタル化の効果と課題」(みずほインサイト)を発行しました。

製造業・非製造業を問わず多くの企業で人手不足感が強まる中、省人化の観点などからIT活用とそのためのソフトウェア投資へのニーズが高まりをみせています。実際、ソフトウェア投資が生産性に与える効果は大きいと考えられ、2000~2017年度の企業決算データを用いて試算したところ、1人当たりソフトウェア資産が倍増すれば、生産性(人・時間当たり付加価値)は6%近く改善。この生産性改善効果を経済規模に換算すると、仮にこれまで投資をしなかった企業が投資した場合、約12.5兆円の経済効果が期待でき、残業時間規制の削減分(約12兆円)をカバー可能としています。
その効果は製造業よりも非製造業でより大きく、特に通信業および卸売業で効果が大きいうえ、雇用者数規模が大きい小売業やサービス業でも有意に生産性が改善する結果となっています。近年のデジタル化の進展で投資範囲が拡大していること、投資目的も効率化から付加価値創出にシフトしていることから、経済効果はさらに拡大する可能性があるとしています。

こうしたIT化・デジタル化が適切な効果を発揮するには、業務プロセス見直しと経営者の主体的取り組みが必要です。また、最大の課題である人材育成には、OFF-JT推進とともに、「学び」の時間確保が重要であると指摘しています。ただし、デジタル化進展の中で求められるスキルの強化は企業単独の取り組みだけでは困難であり、政策的支援も必要であるとして、独仏にならい「失業予防型の職業訓練制度」の創設を提言しています。

(2019年5月15日)

ページの先頭へ